HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)の重永です。
新聞に大きく載っていましたが、日銀短観について説明できますか?
7年ぶりのマイナスがどれほどの事なのか?解説します。
【日銀短観とは】
正式名称「企業短期経済観測調査」、通称「日銀短観」です。
「どういうもの?」
日本銀行が3、6、9、12月の年4回、景気の状況と今後についてどうか?ということを企業に“直接”アンケートで質問して調査し、その結果をもとに今と今後の日本経済を観測するものです。
景気とは「気」によって大きく左右します。
企業に直接「最近と今後どう?」と聞くことによって、かなりリアルな結果が出ると言えます。
「調査は具体的にどうやって行われているのか?」
全国の大企業と中小企業(資本金2千万円以上)から製造業と非製造業で大きく分けて(製造業17業種、非製造業14業種)、約1万社以上を対象に調査します。
調査方法はオンラインか郵送で答えてもらいます。
業況、売上(財務状況)、雇用、金融機関の態度などについて、現在と今後の見通しを質問します。
「重要な指標の一つ」
日銀短観はスピード感があり、調査の翌月には公表されることから、景気動向を知る上で重要な指標の一つとされています。
ちなみに12月のみ当月中に公表されます。
【7年ぶりにマイナス】
3月の日銀短観によると、企業の景況感を示す“業況判断指数(DI)”が大企業製造業で「−8」と、7年ぶりにマイナスに転落しました。
「業況判断指数(DI)とは」
日銀短観の調査の1項目で、「“景気が良い”と答えた企業の割合から“景気が悪い”と答えた割合を差し引いた値」です。
この数字が悪いということは、多くの企業が景気が悪いと言っているということです。
「製造王国の東海は特にヒドイ」
東海3県に限ると、全産業が前回の調査から14ポイント下落して「−11」となり、マイナスになったのは約7年ぶりです。
大企業製造業に絞ると14ポイント下落して「−16」と、全国の調査結果を大きく下回りました。
景気が良いときはその波に乗ってプラスの効果が大きいですが、景気が悪いときはダメージも大きいのがわかります。
【日経平均も下落】
少し持ち直していた日経平均ですが、日銀短観の公表もあってか、年度初日に一時1,000円以上下げました。
日銀短観だけではないでしょうが、多少なり影響はあったのでしょう。
逆に買うチャンスですけどね。
実際に証券会社での口座開設が急増しているそうです。
私にも資産運用の問い合わせがかなり増えています。
【まとめ】
日銀短観の大幅なマイナスは、いかに最前線の経営者たちが危機感を持っているかということがわかります。
メディアの報道はかなり偏っていますが、こうした調査結果は偏りようがありません。(偏ってたら完全に闇)
マイナスな話題ばかりだとさらに景気が悪くなりますが、今は仕方ありませんね。
それにしても、若者のカラオケや繁華街に飲みに行くのはダメで、朝から密閉空間であるパチンコに行くことに対してメディアが何も言わないのはなぜでしょうか?
これに触れると暗殺されそうなのでやめておきます。
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