HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)の重永です。

最近はよく「リーマン・ショック時よりも多いです」などの表現を目にします。

若い世代の人は10年以上前の経済危機を肌で感じた人は少ないと思います。

そもそもリーマン・ショックとは?という疑問と、コロナショックとどう違うのかを解説します。

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【リーマン・ショックとは?】

2008年9月15日にアメリカの大手投資銀行“リーマンブラザーズホールディングス”が経営破綻したことが発端となり、連鎖的に世界経済が不景気になった金融危機です。

「そもそもなぜ破綻したのか?」

当時アメリカでは特殊な金融商品が流行っていました。

その名も“サブプライムローン”です。

低所得者でも比較的容易に住宅ローンを組むことができ、その住宅ローン(債権)を証券化してペーパーカンパニーに売却し、あらにそのペーパーカンパニーが債券のような投資商品として売りまくっていました。(難しい。。)

住宅ローンを組んでいる人はわかると思いますが、一定水準以上の収入がないとローンを組めません。

銀行側は返してもらわなきゃ困るわけですから、厳しく審査します。

なのに低所得者でも住宅ローンを容易に利用できるという力技で家を売りまくっていました。

案の定、住宅ローンを返せない債務者が続出し、家を売る人が続出(日本とはローンの仕組みが異なる)、これらを証券化していた投資商品もデフォルトするわけですから価値がなくなります。

負債総額約6,000億ドルというアメリカ史上最大の企業倒産でした。

「アメリカの住宅ローンの仕組み」

アメリカの住宅ローンは日本と異なります。

日本は個人に信用力対してローンを実行しますが、アメリカは不動産自体の価値を審査してローンを実行します。

なのでアメリカではローンを返済できなくなると、その家を売れば借金はチャラになります。

返済延滞が続いた低所得者たちは次々と家を手放します。

当時は地価が下がっていたこともあり、銀行が損する事態になりました。

「実はこうなることがわかりきっていた?」

この住宅ローン、2007年ごろから延滞率が目立ち始めていました。

専門家からは「そのうち破綻するで」という声もあったそうです。

2008年に、その通りになってしまいました。

【リーマン・ショックの流れ】

ここでわかりやすく、どういう流れで日本経済に影響を及ぼしたのかまとめておきます。(かなり簡略化していますので細かいツッコミはなしで)

リーマンブラザーズホールディングス倒産

金融危機(金融の機能が低下)

企業へ資金が届きにくくなる(資金繰りが悪化)

企業倒産

失業者増加

アメリカの景気が悪化

低金利政策施行

ドル安円高

日本の輸出産業(とくにトヨタ自動車)に大打撃

派遣切り・正社員は残業がなくなって給料減

日本の景気が悪化

「アメリカがくしゃみをすると日本が風邪を引く」という言葉がありますが、まさにその通りですね。

アメリカの金融が機能しなくなり、日本経済も低迷しました。

【コロナショックの流れ】

まだ渦中ですが、今のところ影響を与えているところまでをまとめてみます。

中国で新型コロナウイルス発生

中国の都市封鎖・活動自粛・生産活動停止

世界各地でインバウンド低迷

新型コロナウイルスが世界中へ感染拡大

世界各国で都市封鎖・活動自粛・生産活動停止

中国は「収束したアルよ!」とアピール

各国で消費低迷

企業の売上減・失業者増加

各国で景気悪化

各国で金融緩和←今ここ

あえて日本だけではなく“各国”という表現にしました。

各国で同じ流れで景気悪化しています。

どこの国も活動自粛からの「実経済の低迷」が原因で景気が悪化しています。

【コロナショックとリーマン・ショックの違い】

リーマン・ショックは金融機関がうまく機能しなくなる“金融危機”でした。

コロナショックは金融機関がどうのこうのではありません。

活動自粛に伴って消費が低迷し、景気が悪化しています。

なのでこの消費が復活すれば元に戻るはずですが、元に戻るまで生き残れるのかどうか。。

金融機関からの負債(借金)を抱えたまま倒産する企業が増えれば、それこそ金融機関の経営が悪化します。

そうなるとリーマン・ショックのような「金融危機」になってしまいます。

そうならないためにも、順番的に大切なのは「財政政策」です。

もちろん、企業倒産が今後増えれば、金融危機が訪れる可能性はあるので、潤沢な資金供給は重要ですが、消費が動かないことには金融政策をしたところで経済は回りません。何より大事なのは、財政政策になります。

そして、ウイルスが収束した後が重要です。

とにかく消費活動を元に戻す!それには国民全員がお金を遣うことです。

とくにコロナショックの影響を受けていない公務員や年金受給者がいかにお金を遣ってくれるかがポイントだと思います。

【まとめ】

リーマン・ショックは金融危機からの実経済が悪化

コロナショックは実経済が悪化からの金融危機(?)になる可能性がある

という違いでした。

「108兆円の緊急経済対策やで!ドヤッ」と言っていますが、この108兆円というのは国民や企業にそのままあげる金額ではなく、貸し付ける金額も含まれています。

コロナの影響で信用保証協会のセーフティネット等が利用しやすくなりましたね。無理し無担保融資も民間金融機関で利用できるようになるとか。

先行き不透明なので運転資金を借りられるだけ借りたいのが企業の本音です。

日本にある法人100〜200万社のうちの大半が新たに借り入れしたら、、、と思うと、108兆円は確かにすごいですが「ふーん」って感じですよね。

いや、リーマンの時の倍なのですごいことなんですけどね。

勘違いしないでねってことをお伝えしたかった所存です。

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