HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)の重永です。
本日、岡崎市で仕事がありました。
岡崎でランチといえば毎回、行きつけの蕎麦屋さんに伺います。
こちらをご覧ください。
このようにメッセージをラミネートしたものが数枚ありました。そこで店主が物価上昇について熱く語っていたので、お金のプロである私の見解も加えて記事にしたいと思います。
【1,500円(税込)は1,389円(税別)】
先ほど掲載した写真の通りです。お店の売上は1,389円ですね。ここから人件費、材料費、固定費、変動費など経費が引かれるわけです。
「たった100円の値上げでいいのかな?」と心配になりますが。。(ありがたいけど)
約7%の値上げ、物価も最低賃金も上昇してるんだから全然いいですよね。
数年据え置きして我慢して、泣く泣く値上げしている飲食店も多いと思います。
私としては美味しい店がなくなってほしくないので、胸を張って値上げしてほしいものです。
【世界に侵略される日本】
2枚目にはこんなメッセージが。
店主が夜な夜な涙を流しながらこの文章を書いている姿が目に浮かびます。
「ああ、世界で和食が流行ってるから材料が入手できなくなってるのね」
こんな安易な考えでは日本は滅びます。
これってつまり鰹節屋さんからしたら、日本の飲食店に卸すよりも海外に卸した方が儲かっているということですよね。
これの何がまずいのか。
日本人の財布事情よりも、海外の財布事情の方が余裕があるということ。つまり、日本の物価上昇スピードよりも海外の物価上昇スピードの方が上ということ。
これに差があると、日本は海外に比べて物価が安い国になります。(だから中国人が爆買いしていくのです。日本のモノは安いから)
今まで当たり前にあった生活品や食品が、海外に流れ、当たり前の金額では手に入らなくなります。
昔は庶民の食べ物だった蕎麦も、このままいくと数十年後には超高級料理、今で言うフカヒレ料理のポジションになってしまうかもしれません。冗談抜きで。
【ガリガリ君】
私の青春時代を語る上で欠かせないガリガリ君。
2016年4月、60円から70円に値上げしましたね。値上げは1991年以来25年ぶりだったそうです。
約16.7%の値上げです。
何度も値上げのタイミングはあったでしょう。それでも据え置いていたのは「子供達に対する将来への投資のため」だそうです。
おかげさまで私はこんなに立派になりましたよ。
ガリガリ君が60円なのが当たり前だった時代は終わり、70円、80円と上がっていくのでしょう。凝り固まったままの頭ではダメですよ。
【牛丼(すき家)】
私の青春時代を語る上で欠かせないすき家の牛丼。
これも時代の変化に合わせて値上げや値下げを繰り返しているので 見てみましょうか。
経済を見渡す上で、牛丼チェーン3店の動向は注目されています。そして、牛丼といえば吉野家というイメージの方が多いかもしれませんが、すき家が店舗数も売上もNo. 1です。
・2001年3月……400円→280円
・2004年9月……280円→350円(BSE騒動後の販売再開価格)
・2009年4月23日……350円→330円
・2009年12月7日……330円→280円
・2014年4月1日……280円→270円
・2014年8月27日……270円→291円
・2015年4月15日……291円→350円
※2017年は牛丼並盛のみ価格据え置きで、他のサイズは値上げしました
やはり「牛丼=350円」というイメージが刷り込まれているから、これ以上の値上げは慎重になるのでしょうか?
値上げの理由の一つは人件費の高騰ですね。バイトの時給について、東京都の最低時給は2002年に708円だったが、2017年10月には958円に上昇。実に15年で約35%も上昇しています。(私が高校生の時は時給830円で、他の職種のバイトに比べて高かった記憶があります)
今は愛知県でも時給1,000円は当たり前ですね。私の店も時給1,000円+インセンティブです。キッチンカーやりたい人、とくに応募お待ちしております。
【まとめ】
牛丼のように価格がリーズナブルな飲食店は経済を感じ取る上で重要です。
高級店が盛り上がっていれば、景気はいい。逆に格安店が盛り上がっていれば、景気が良くない(消費が落ち込んでいる)ということです。
「あー、野菜が値上がりしたなあ」「乳製品が10円高くなってるなあ」「価格は変わってないけど量が減ってるなあ」
こう感じているだけで油断していると、とんでもないことになります。
1年で10円の値上げも、10年20年経つととんでもない金額になります。
物の値段が上がっているのに、給料が変わっていないことは、給料が減っていることと同じです。(年金も同じですよ)
貯金も同じです。お金の価値は下がり続けています。
貯金だけではダメなのです。最低でも物価上昇率よりも高い利回りで資産形成・運用しましょう。
物価上昇の波は着実に我々の生活を脅かしています。もちろん、物価上昇は悪いことではありません。この波に乗り遅れることが問題なのです。
物価上昇の時代に適した生き方をしましょう。
第一歩はこのセミナーです。