HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)の重永です。
私は現在29歳です。1995年からの「失われた20年」を生きてきました。
戦後、焼け野原からの目まぐるしい経済成長を遂げた日本。
その姿はどこへやら。。
インフレさせたがる理由から日本の現状が見えてきます。
最低限、今の日本の状況を知っておきましょう。
【物価上昇(インフレ)にも種類がある】
実は物価上昇(インフレ)にも種類があります。
それは「なぜ物価上昇(インフレ)」が起きているのかを突き詰めるとわかってきます。
「1995年までの物価上昇(インフレ)」
1995年までの物価上昇(インフレ)とは
物価:高い
株価:高い
不動産価格:高い
通貨:高い
金利:高い
全てが高かったんですね。
普通預金の金利も7%前後と、今では考えられない高金利でした。
この時代は銀行に預けていれば10年くらいで資産が2倍になりました。
こうした昔の考えが抜けきらない人が今の時代、投資に一歩目を踏み出せていない印象を受けます。
「今の物価上昇(インフレ)」
対して、今この国で起きている物価上昇(インフレ)はどうでしょうか。
物価:高い
株価:高い
不動産価格:高い
通貨:安い
金利:低い
大きな違いは「通貨安」と「低金利」です。
なぜこのような違いがあるのか?
それは物価上昇(インフレ)の原因を探れば答えがわかります。
【なぜ物価上昇(インフレ)が起こるのか?】
原因として2つ考えられます。
1:経済の好景気によって需要が急速に高まる要因
2:政府による金融緩和などで通貨価値が下落する要因
1は「1995年までの物価上昇(インフレ)」に当てはまります。
2は「今の物価上昇(インフレ)」です。
経済が好景気なわけではなく、金融政策によりインフレが起こっています。
つまり今の日本の経済成長は止まっています。
実際に経済成長の指標であるGDP(国内総生産)を見てみましょう。
【GDP(国内総生産)】
GDP(Gross Domestic Product)とは、その国の中で一定期間にモノやサービスの生産・提供を通じて新たにどれだけの付加価値(モノやサービスの生産額から原材料などの中間生産物の額を差し引いたもの)が生み出されたのかを表す数値で、その国の経済規模を表す代表的なデータです。
「経済の成長」を表すものという認識でOKです。
【1995年】
日本はアメリカに次ぐ経済大国でした。一人当たりのGDPはダントツで世界トップです。
【2018年】
数年前から中国に追い抜かれました。一人当たりGDPはヨーロッパ諸国にも追い抜かれ、1995年と比べると経済成長の遅れが顕著に表れています。
【1995年から2018年にかけての一人当たりGDP増減率】
近隣アジア諸国と比べても日本だけマイナス成長しています。
2015年まではもっとひどかったのですが、ここ数年で巻き返しつつあります。それでもマイナスです。
【まとめ】
現在のインフレはバブル期までのインフレとは違うということはご理解いただけたでしょうか。
政府が経済を刺激するために打ち出した政策に乗っかっているだけです。これに我々国民が応えることができるのかが重要です。
多くの人はこの政策の本当の意味を理解していません。
「インフレの真の狙い」については下のセミナーでお話しします。
20190713【名古屋開催 資産形成セミナー 不動産投資×日本FP協会認定CFP®︎ 〜明るい未来のために“今”始める資産作り】
アジアに旅行に行って「昔はもっと安かった」とおっしゃる方がいますが、たしかにその国の物価が上昇しているのも要因の一つですが、日本の経済が成長していない(物価が上昇していない)ことが大きな要因です。
だから、経済成長している中国に爆買いされるのです。
外国人観光客が増えているのです。「日本は安い国」と思われています。
現金(預金)を保有していることが、いかにリスクであるか気付いてください。
個人資産としても価値が下がりますし、国としてもそのお金を経済成長のために投資に回さないとどんどん悪くなる一方です。
一発ドカンと増やす「奪い合いの投資」ではなく、投資することで「企業を、経済を成長させる投資」をして資産を増やしましょう。