HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。
アメリカのコンサルティング会社がおもしろい検証をしていたので紹介します。
日本の年金制度、やばいなーと思いますよ。。
【日本の年金制度について】
「賦課年金方式(世代間扶養)」
ご存知の通り、日本の年金制度はこれです。
現役世代が納めた年金保険料は、その時代の年金受給者へ支給されます。
世代間で扶養しているのです。
よく「私たちの年金を返せ!」と騒いでいる人たちがいますが、
納めた年金保険料は既に年金受給者に支給されているので、そもそも返せというのがおかしいです。
さらに言うと、死亡時や障害を負ったときには遺族年金、障害年金が受け取れます。
その保険料としての役割も担っているので、「もし死んだ時、もし障害を負った時」にお金を受給するために年金保険料を支払っているので、それを返せと言うのはおかしいです。
掛け捨て保険に加入して、死ななかったから保険料を返せと言っているようなものです。
「賦課年金方式のメリットとデメリット」
メリット
インフレに強いです。
現役世代が納めた年金保険料がその時代の年金受給者に支給されるので、たとえ物価が上昇しても、給料も上がるので負担が増えにくいメリットがあります。
デメリット
少子高齢化に弱いです。激弱です。
支える側の若い世代が少なくなり、支えられる側が多くなると、この制度を維持できなくなります。
そのために「マクロ経済スライド」という難しい名前の「年金額を減らす」マジックがあるんですけどね。
これらを知った上で、日本の年金制度は世界で何位なのか見ていきましょう。
【日本の年金制度は37ヶ国中31位】
アメリカのコンサルティング会社マーサーが検証したところ、日本の年金制度は31位にランク付けされました。
ちなみに年金制度のランク付けにおいても、7段階のうち日本は下から2番目の「D」グレードと評価されました。
「D」グレードとは「大きな弱点があり、対処しないと効率性や持続性が疑われる」とされる水準だそうです。
このグレードで「A」と評価されたのはオランダとデンマークです。
これらの国の年金制度については、別の記事で書きます。
【なぜ持続性が疑われるのか?】
先述にも書きましたが、現在の日本の年金制度は少子高齢化に弱いです。
日本といえば、世界最速で少子化が進んでいる国です。
さらに、世界一の長寿国です
そりゃ持続性に問題ありと評価されますわ。
【どうすればいいのか?】
答えは簡単です。
私的年金の準備です。
公的年金が賦課方式なら、私的年金は積立方式です。
この私的年金の運用方法を間違えないようにしましょう。
【まとめ】
年金2,000万円の発端も、「年金足りなくなるから自分でも積み立ててね」と警笛を出したかったことでした。
国から自助努力が求められています。
老後資金は数十年先という人が多いでしょう。
その“数十年”を味方につけることが重要なのです。
早めに気付いてね。