HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。
政府は12月9日にNISA新制度の方向性を固めました。
(まだ案を固めた段階であり、確定ではありません)
現在NISAを利用している人も、これから検討している人も必見です。
【現行のNISA】
現在のNISA制度は年間120万円までを投資限度額とし、最大5年間、その投資金にかかる配当、分配金、譲渡益などにかかる税金が非課税になる制度です。
2023年末に投資期限を迎える予定でしたが、延長してくれーという声が多く、投資期限を伸ばす方向で調整しているようです。
つみたてNISAは、投資対象を限定されていますが通常のNISAは縛りがありません。
株式の短期売買にも利用できます。
そもそもNISA制度は、投資をしたがらない日本国民のために作られた「預金ではなく投資してほしい」税優遇制度です。
政府としては「短期売買じゃなくて、老後資金のために安定した長期運用のために制度を使ってほしい」という思惑だと思いますので、今回ルール改正になる流れです。
では新制度NISAはどうなるのか?
【NISA新制度の仕組み】
新制度では投資枠が増え、2階建になるとのことです。
「1階部分」
低リスクの投資信託などに限定した1階部分の投資限度枠が年間20万円です。(最大5年間)
この投資対象については、金融庁と証券業界が調整を進めているそうですが、どうも現行の「つみたてNISA」と似た商品ラインナップになりそうですね。
日本の金融業界が厳選した低リスク商品なので、ハイリターンは望めないでしょう。
そうなると必然的に短期売買はしなくなりますね。
長期保有を勧める政府としては、この1階部分は「NISA使いたいならこれは強制ね」とがっちりホールドです。
「2階部分」
先述の1階部分へ投資した人のみ2階部分に投資可能になります。
この2階部分の投資限度枠は年間102万円(最大5年間)です。
1階部分と2階部分を合わせると現行のNISAよりも投資枠が2万円拡充されます。
なので、最大610万円を非課税で運用できることになります。
投資対象商品は、高リスクの商品を除外する方向で調整しているそうです。。
この基準がどんなものか気になりますね。
ここの縛りが、現行制度と新制度で一番変わるポイントではないでしょうか。
【いつから?】
まだ確定ではありませんが、2024年以降なので少し猶予があります。
今までの利用方法からどのように自分のゴールに向けて行動するか考えなければなりません。
【ジュニアNISA】
あまり目立っていないジュニアNISA、2023年までの投資期限を延長せずにそのまま終了するそうです。。
私もその方がいいと思います。
【つみたてNISA】
新制度のNISAか、つみたてNISAか選択制です。
これは変わりませんが、将来的には一本化することも視野に入れているようです。
まとまった資金を運用するための通常NISAと、資産形成の積立に利用できるつみたてNISAが両方利用できると最高ですね。
【まとめ】
国が用意してくれる優遇制度は使わないと損です。
時代に合わせて変化していきます。
資産形成にはゴールが重要です。
個々に合った方法を考えましょう。