HIBIKI FP OFFICE（愛知県名古屋市のファイナンシャルプランナー）の重永です。
様々なSNSで見かける機会が増えたのが「資産〇〇万円です！」といった投稿です。
この中でも「純資産」と「総資産」を理解していないのだろうなーと思えるものが多いので解説させていただきます。
あなたは間違って使っていませんか？
大人として恥ずかしいですよ。
【総資産と純資産】
お金について発信している怪しい人の中で「総資産1億円！（ドヤっ）」というのありますよね。
あれって、全然すごくないですから騙されてはいけませんよ。
騙されている人は当記事を読むことで「総資産」と「純資産」の違いを理解できます。
「総資産」
総資産は保有している全ての資産です。
・現金
・預金
・株式
・投資信託
・住宅（不動産）
・自動車
etc…
ここでポイントとなるのが、住宅ローンを組んで購入した住宅（不動産）も総資産に含まれるということです。
他にも、カードローンを利用して現金を借りた場合のその現金も総資産に含まれます。
つまり、総資産とは借金（負債）も含まれます。
「純資産」
先述の総資産から借金（負債）を差し引いた資産の総額が「純資産」です。
純資産でややこしいのは、たとえマイナスであっても純資産と呼ぶことです。
つまり、全ての資産を手放しても借金（負債）を返しきれない場合を指します。
いわゆる「債務超過」というものですね。
SNSでお金持ちアピールするならば、こちらの「純資産」をアピールしましょう。
そもそも、「総資産いくらやで！」と自慢している時点で金融リテラシー低すぎて笑えます。
「総資産と純資産の違い」
先述の解説だけでも理解できると思いますが、まとめておきます。
総資産と純資産の違いは借金（負債）を含むか含まないかということです。
総資産は借金（負債）を含みます。
なので「総資産1億円！」と言っても、1億円の借金をして不動産を保有しているということも考えられます。
総資産だけでは、その人が本当にお金持ちなのか判断できません。
純資産は総資産から借金（負債）を差し引いたものなので、借金（負債）を含みません。
なので「純資産1億円！」はスゴイと判断できます。
【例1：ローンを組んでいる人の総資産と純資産】
資産
預貯金：500万円
有価証券：1,000万円
住宅：3,000万円
自動車：100万円
負債
住宅ローン：3,000万円
自動車ローン：100万円
総資産は4,600万円です。
一方、純資産は1,500万円となります。
【例2：借金していない人の総資産と純資産】
資産
預貯金：500万円
有価証券：1,000万円
住宅：3,000万円
自動車：100万円
負債
なし
総資産、純資産ともに4,600万円です。
【借金は悪いことではない】
こう書くと、借金はしない方がいいイメージを持たれるかもしれません。
しかし借金は必ずしも悪ではありません。
むしろ資産形成コンサルタントとしては積極的に借金を活用してほしいです。
というのも、借金には以下の2種類あります。
「悪い借金」
これはオススメできません。
悪い借金とは、浪費や生活費に回すことです。
金利も無駄ですし、期待値の低いギャンブルに回すなんて最悪です。
「いい借金」
私が推奨するのは「資産を形成するための借金」です。
資産とはなんでしょうか？
資産とは、お金を生み出すものです。
たとえば家賃（お金）を毎月生み出してくれるマンション（不動産）を借金して購入する。
これはいい借金と言えます。
では住宅（不動産）を住宅ローン（借金）して購入するのはいい借金なのか？
判断のポイントは「住宅はお金を生むのか？」です。
自分が住んでいるので家賃は入ってきません。
お金を生み出しているとは言えないので、「資産を形成するための借金」とは言えません。
【まとめ】
「総資産」は資産と負債すべて合算したもの。
「純資産」は総資産から負債を差し引いたもの。
「総資産1億円！」は簡単に達成できます。
目指すべきは純資産の拡大です。
そのために1馬力で稼ぐだけではしんどいです。
いかに効率よく稼ぐか
いかに支出を減らして積立できるか
いかに時間を有効活用できるか
ある方法に早く気付いて実践できると、いい借金をして将来的には大きな純資産を形成できます。
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