HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。
私がiDeCo(個人型確定拠出年金)をやらない理由は様々ありますが、いまのところ特別法人税の話しか紹介していませんでした。
「特別法人税復活はiDeCoにとって最大のデメリットになる?」
もっと基礎的なもの、わかりやすいもの、そう、手数料について解説します。
節税節税!と、たしかに魅力はあるのですが、それしかありません。
公式パンフレットでも節税のことばかりです。

iDeCo以外の運用方法にも同じことが言えるのですが、手数料よりリターンが少ない運用をしていてはダメですよー。
今回は拠出するときだけの手数料をピックアップします。
受け取るときにかかる手数料もあるので、それは次回以降に。
【イデコの手数料、支払い先は3つ】
企業型確定拠出年金の場合は、一部の手数料を会社が負担してくれることもありますが、個人型確定拠出年金は違います。
あなた自信が手数料すべて負担しなければなりません。
何にいくら(どれだけ)かかるのか見ていきましょう。
【国民年金基金連合会への手数料】
「加入・移管時手数料」
2,829円(税込)が一律でかかります。
どこの金融機関でiDeCoをスタートしても金額は変わりません。
移管というのは、企業型確定拠出年金に加入していた人がその企業を退職して、引き続き個人型確定拠出年金に引っ越しすることです。
「収納時手数料」
105円(税込)
掛け金を拠出するたびにかかる手数料です。
つまり、毎月5,000円を拠出する場合
5,000円-105円=4,895円
毎月、約2%の損失からスタートです。
「還付手数料」
1,049円(税込)
還付されるパターンとして考えられるのが
・そもそも加入条件をクリアしていないのに拠出しちゃった
・法令で定められた拠出額以上に拠出してしまった
・国民年金保険料を支払っていない月にiDeCoを拠出した
この3パターンでしょう。
還付される際に、その還付金から差し引かれる手数料が還付手数料です。
【運営管理機関(金融機関など)への手数料】
これは各金融機関によって異なります。
ここを無料にしたりして、あたかも「iDeCo!手数料無料!」と広告していますが、国民年金基金連合会への手数料は絶対に必要ですからね。
あくまで金融機関への手数料が無料なだけです。
【運用商品の手数料(信託報酬など)】
これもどの金融商品で運用するかによって異なります。
たとえば定期預金なら信託報酬はかかりませんし、ファンドオブファンズは手数料が二重でかかるので注意が必要です。
【まとめ】
いくら節税メリットがあるからと言って、安易にスタートするのはよろしくありません。
とくにiDeCoで定期預金などのローリスクローリターンの金融商品で運用するなんてもったいなさすぎます。
拠出額によっては、手数料すら回収できないかもしれません。。
もう一つ気をつけたいのは、金融機関の広告です。
無料と謳っていますが、国民年金基金連合会への手数料は一律でかかります。
勘違いしないようにしましょう。