HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。
減価償却費って知ってますか?説明できますか?
難しいんですよねー。今回はそんなわかりにくい減価償却費を、できるだけわかりやすく解説してみます。
【減価償却とは】
減価償却とは「経年劣化によって建物などの資産価値が減少するため、その減少した分を帳簿上で費用(経費)として損失計上する会計処理のことです。
ここで「価値が減っていくなんて嫌だ。。」と心配される人が多いのですが、あくまで帳簿上の話であり、実際には建物の価値が経費計上した分だけ価値が下がるということではありません。
不動産投資では、リアルに赤字を背負うのではなく、帳簿上で赤字にできるというわけです。
減価償却費:お金(手持ち)が減らさずに経費になる
通常の経費:実際にお金を使って経費になる
【なぜ赤字にするのか?】
お給料をもらっているサラリーマンのみなさんは「税金とかめっちゃ引かれとるわ。。」とお悩みでしょう。
いわゆる「手取り」を増やすためには節税対策が必要です。
手取りが少なくなる理由は「課税所得が高い」からですね。
なぜ課税所得が高いか、それは「収入が多くて控除金額が少ない」からです。
法人の代表者や個人事業主は、自分で経費を計上して利益を減らすことで税金を少なくすることができますが、サラリーマンは基本的にできません。
不動産投資がサラリーマン最大の節税対策と言っていいかもしれません。
基本的に経費とは、消耗品費、事務用品費代、接待交際費などの「実際に使ったお金」を指します。
個人事業主の人が「経費や経費や!」と調子に乗って実際にお金を使っていては意味がありませんね。
職種を問わず、実際にはお金を使わずに帳簿上のみ赤字にできれば課税所得を下げることができ、税金(所得税や住民税)を軽減できます。
【不動産投資の減価償却】
売上-経費=利益、この利益に課税されます。
売上は不動産投資の家賃収入ですね。
この家賃収入を得るために支出した経費の中に減価償却費が含まれます。
家賃収入(不動産所得)から減価償却費などの経費が差し引かれ、課税されます。
「実際に使っていないお金を経費計上して節税なんてうまい話があるのか」
いい質問ですね。
「使っていないお金」と紹介してきましたが、細かく言うと実際には物件を購入した段階で減価償却される分のお金を使っています。
不動産購入時にまとめて払っ経費を、数年に分けて経費化していきます。
減価償却費:不動産購入時にまとめて払った経費を後から数年に分けて経費化
通常の経費:実際に支払った年に経費化
【何年に分けて、いくら経費化できるの?】
減価償却の対象になるのは建物及び建物付属設備のみです。土地部分は対象になりません。
ワンルームマンションの1室を購入する場合、ほとんどが建物代です。
マンションが建っている土地の価値は、全員で割り勘されていますからね。だからこそ減価償却費の比率が高くなり、節税効果も大きくなります。
耐用年数は建物の構造で決まっています。
鉄筋コンクリート(RC)47年、重量鉄骨34年、木造22年
税法上、上記の耐用年数に応じて償却率というものが定められています。
中古物件だとこの年数をイジる裏技もあるのですが、難しいのでここではスルーしましょう。聞きたい人は個別で聞いてください。
【まとめ】
減価償却って言葉だけでなんとなく難しいですよね。
確かに計算方法などのルールも複雑で、わかりにくいです。
シンプルに「実際にお金を使わずに帳簿上のみ赤字にできて手取り収入を増やすことが可能」と思ってくれたらいいと思います。
不動産投資はサラリーマンが毎年できる唯一の節税(ふるさと納税とかもあるけど、金額の桁が違います)です。
インフレに強い生命保険、インフレに強い将来の年金、相続税評価額が少なくなる節税、手取りを増やせる節税、これらが他人のお金(家賃収入)で手に入ります。
サラリーマンこそ、不動産投資はオススメです。