HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。

ある日、認知症の人が線路に立ち入って電車を遅延させたニュースがありました。

遅延による損害は、その人に損害賠償請求されます。

認知症の人と同居の家族が監督責任を問われるならわかりますが、このケースでは“別居の家族”まで見守りの監督責任を問われました。

こんなときに役に立つのが個人賠償責任保険です。

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【個人賠償責任保険とは?】

主に自動車保険や火災保険の特約として付与できる保険で、日常生活で他人にケガをさせたり他人の物を壊したりしたことにより損害賠償責任を負う場合に補償を受けられる保険です。

補償範囲は記名被保険者とその家族(別居の未婚の子まで)など様々なので、冒頭の電車遅延の損害賠償責任もカバーできるケースもあります。

「たとえばこんな時に補償される」

・自転車で他人をはねてケガをさせた

・子供がお店の商品を壊してしまった

・犬を散歩中に他人に噛み付いてケガをさせた

・マンションで水漏れが発生して下の階に損害を与えた

特に自転車の事故は、相手が亡くなってしまうケースもあるので損害賠償額は高額になることも考えられます。

最近では自転車保険の加入を義務付ける自治体も増えており、注目されています。

※実は通常の自転車保険に別途加入しなくてもよい(詳しくは別の記事で)

「こんな時は補償されない」

・故意に損害を発生させた

・同居親族への損害

・他人から借りた物を壊してしまった

・ホテルの備品を壊してしまった

・ゴルフ場のカートを壊してしまった

後半の3項目は「管理課財物(自分が持ち主の物を代わりに管理している財産)」とみなされ、個人賠償責任保険の補償対象にはなりません。

補償してほしい場合は別途「受託品賠償責任保険」に加入しなければなりません。

ゴルフ場でカートがカート道以外も自走可能だったとしてもムチャしないようにね。。

【おすすめの加入方法】

「補償内容が重複しないように」

まずこれは損害保険です。

ということは?

重複契約に注意が必要です。

損害保険は、実際に損害(損失)が出た金額までしか補償されないので、重複契約は保険料の無駄です。

すでに加入している自動車保険、火災保険に特約として付帯していないか確認が必要です。

そして、補償内容も進化し続けています。

冒頭で紹介した列車遅延の事例は、東京海上では今年1月から新たに補償できる保険が登場しています。

不安だったら加入した保険会社か担当者に確認してみましょう。

「うっかり解約しないように」

特約として付帯している場合が多いので、気付かずに解約してしまわないかも注意が必要です。

火災保険や自動車保険を更新したりするときも気をつけましょう。

「できれば示談交渉サービスつきが望ましい」

トラブルが発生したときに、示談交渉を代わりにやってもらえると精神的にも助かります。

これについても現在加入している人は、付帯されているか確認してみるとよいでしょう。

【まとめ】

子供がいる人や認知症の家族がいる人は真剣に考えてほしい保険です。

重複契約さえしなければ保険料もそんなに大きくありません。

保険の内容も進化し続けています。

定期的に見直すことが重要です。

わからなかったらプロに聞きましょう。

プロはプロでも、保険屋に聞いたら「加入しましょう」と他者の重複契約を確認もせずに勧められるのがオチなので、第三者の私に相談しましょう。