HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)の重永です。
昨日、銀行員時代にお世話になった社会保険労務士の先生と会食させていただきました。(ご馳走様でした)
先生は顧問先の金融機関で年金相談を受けていらっしゃるのですが、その中で「退職金で住宅ローンを返したほうがいいのか?」どう使っていいか相談を受けることもあるとお聞きし、CFPの私の見解を記事にします。
【退職金の平均額】
厚労省が学歴によって分けたデータを出してくれています。
大卒2,280万円(管理職など)
高卒1,970万円(管理職など)
高卒1,493万円(現業職)
中卒1,350万円(現業職)
めんどくさいので2,000万円ってことで考えていきますね。
【退職金の使い道ランキング】
重永の勝手なランキングですので、何の根拠もないです。(もちろん実際に聞いた話などを参考に)
1位
住宅ローン(各種ローン)の一括返済
堂々の1位だと思います。当初ローンを組んだ時に退職金で一括返済する計画でいた人が多いのでしょうか。金利にもよりますが、私の考えでは一括返済はオススメできません。その一括返済するお金を運用したほうがいいです。借入金利もいくら昔のものでも高くて3%程度になっていませんか?(知らんけど)
65歳で定年退職したとして、まだまだ人生は長いです。時間を味方にする投資を始めるのは遅くありません。できるだけ減らしたくない退職金には退職金なりの運用方法があります。
2位
旅行
夫婦でリタイア記念に世界一周旅行するイメージがあるから2位にランクインです。
世界一周クルージングしたら数百万円ですかね。
3位
住宅のリフォーム
これも多いでしょう。水回りもやるとかなり高額なリフォームになるでしょう。
業者選びを間違えてはいけません。数社から見積もりを取りましょうね。
4位
車関係
憧れの車に乗っちゃうパターンもあるかなとランクインさせました。
車は負債です。その車が収益を生み出すならいいですが、退職後に自家用車が利益を生み出すとは思えません。車が最優先の幸せならいいでしょう。しっかり考えてから購入を検討しましょう。(ほかに大切なことがあるかもしれませんし、買い方も工夫すれば資産を減らさずに済むかもしれません)
5位
定期預金
「退職金限定金利アップ!」などの銀行をよく見かけますが、全額を定期預金にするのはもったいないです。すぐ現金化したい金額だけでいいでしょう。(定期といえど、いつでも解約できます。複数口に分けるのがオススメです。)
【たくさんあった退職金がどんどん減っていく理由】
上記の、とくに住宅関連費が大きいですよね。一度に大きな金額がなくなります。
住宅ローンを完済すると、達成感、開放感が強くなり調子に乗りがちです。「今まで住宅ローンを返していた分、生活に余裕ができた」と勘違いすることが一番危険です。
リタイア前の生活を続けていると破綻します。明らかに現役時代の給料よりも年金の方が少ないでしょう。それを補うために資産形成してきたわけですからね。
家計簿をつけていない人は論外です。家計簿をつけている人は、さらに気合を入れて管理しましょう。
【まとめ:FPがオススメする退職金の使い道】
まず、住宅ローンは一括返済しない。団信があれば保障は継続しますし、なにより一度返してしまうと二度と同条件で借り入れできません。(当然ですがやっぱヤメタ!も、なしです)住宅ローンは比較的、金利が低い金融商品です。
一括返済しようとしていた金額で資産運用しましょう。投資信託でしたら流動性もある程度あります。一括返済した二度と手元に戻らないより、いつでも現金化できる、かつ運用して増やしていく方がいいでしょう。ローン金利よりも高い利回りで運用すればいいのです。どうやるかは有料です。(顧問契約してね!)
持ち家の場合、直すところは直しておきましょう。複数社から見積もりを取るように。
旅行も行きましょう。早いうちから重永に教えてもらったクレジットカードを使ってマイルを貯め、高級ホテルに無料で泊まる旅行に行きましょう。もちろんファーストクラスでね。
車は、、、もちろん個人の自由なわけですが、車より優先するべきことがないか考えましょう。現金一括購入ではなく、資産運用を併用して上手に買う方法もあります。ここからは有料です。
2,000万円のうちリフォームにかかった費用以外は資産運用に回しましょう。
全てではなく、生活費の半年分を定期預金にし、残りは全て資産運用でいいでしょう。
銘柄選びは、資産運用の目的に合わせて選択するのが大切です。セミナーやろうかな。。
大切なのは「リタイアのタイミングで新生活に変わる」という自覚を持つことです。大金を手にすると、贅沢していないつもりでも金銭感覚が狂ってしまう可能性があります。できるだけ我慢しないよう、好きなことをやるセカンドライフを長く続けたいですよね。
一度、プロに相談してみましょう。