HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。
自転車に乗る人へ“自転車損害賠償保険等”への加入を義務付ける自治体が増えてきました。
名古屋市では平成29年10月1日から義務化されています。
わざわざ“自転車向け保険”に加入しなくてもいいと知っていますか?
知っておかないと保険料が無駄になってしまいます。
【高額な賠償事例】
過去に自転車事故での高額な賠償があったことを紹介します。
「神戸地方裁判所の判例」
判決認容額9,521万円(金額は概算額)という賠償命令が平成25年7月4日に下されました。
自転車に乗った“男子小学生”が夜間に歩行中の女性と正面衝突し、女性は頭がい骨骨折等で意識不明になった事故です。
男子小学生の監督責任を問われた母親に賠償命令が下されました。
保険に加入していないと約1億円の賠償をしなければなりません。
家は差し押さえられ、家財も全て競売にかけられるでしょう。。
他にも自転車事故で数千万円クラスの賠償命令を下された判例は多いです。
【自転車向け保険】
これに加入しなければならないと勘違いしている人も多いと思います。
補償額にもよりますが、だいたい年間保険料3,000円程度から加入できるようです。
過去の判例では小学生が起こした事故(損害)も賠償しなくてはならないので、子がいる家庭は“家族型”の保険に加入しましょう。
そうなると年間7,000円くらいから加入できるようです。
「個人賠償責任保険でOK」
実は、わざわざ自転車向け保険に加入しなくてもいいのです。
「自転車利用者及び自転車を利用する未成年の保護者は自転車損害賠償保険等に加入する義務がある」とされています。
“自転車損害賠償保険等”、そう、等です。
自転車向け保険はもちろん、自動車保険や火災保険に付帯した個人賠償責任保険でも加入義務は果たせているのです。
そのため、現在加入している損害保険を確認してみましょう。
重複していたら、保険料は無駄になります。
【自転車保険未加入だと罰則は?】
自転車損害賠償保険等への加入を義務としている自治体で、加入していないと罰則はありませんが“条例違反”となります。
地域によっては自転車通学・通勤が認められないなんてこともあるそうです。
損害を被った側とすれば、相手が無保険だと損害賠償をしてもらえません。
もっと罰則規定を作ったり強制力を持たせるなどして広まればいいのになあ。。
【まとめ】
夕方のニュースだけ観ていると「え、自転車の保険が義務化?加入しなきゃ!保険屋に電話だ!」と安易に行動しかねません。
あなたはすでに保険加入の条件を満たしているかもしれません。
わからなかったら独立系FPに相談しましょう。
保険屋さんに相談したら上手いこと言われて新たに保険加入を勧められるでしょう。