HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のファイナンシャルプランナー)の重永です。
「iDeCoってやった方がいいですか?」
「つみたてNISAってやった方がいいですか?」
「iDeCoとつみたてNISAどちらがオススメですか?」
個別相談を受ける中で、何万回も同じ質問をされます。
普通預金の0.001%に比べれば、何かやったほうがいいな。。
と思って資産運用(投資)をスタートさせたい人は多いです。
実際は、何をやっていいかわからない。
本業があるから勉強できない。これが現実です。
そんな投資初心者の人は必見です。
【“みんなと同じ“が大好き日本人】
日本人はとにかくリスクを取りたがりません。
ローリスクローリターンが大好きです。
周りと比べて自分だけ失敗することを特に嫌う傾向にあります。(※とらしげ調べ)
「みんなと別のことをやれ」とはいいませんが、視野は広げるべきだと思います。
最初からiDeCoとつみたてNISAの2択に絞るのではなく、他も検討した方がいいに決まっています。
しかし、その“他”がわかりません。
だからプロに相談しに行きましょう。
ちなみに、相談に来られたら以下のように導いています。
実務「質問:どうやって資産運用すればいいですか?」
まず“目標”についてお聞きしています。
・いつまでに
・何のために
・いくらを
・いくらにしたいか
ほとんどの人は、これが明確になっていません。
にも関わらず、60歳まで引き出せないiDeCoをやろうとしているので発狂しそうになります。
資産運用の“目標(ゴール)”が決まっていないとプロでも提案できません。
「特に使う予定がないけど、とりあえず運用したい」
理由はこれでも十分です。
流動性リスクの低い運用の仕方を推奨できます。
【iDeCo vs つみたてNISA】
どちらも「定額積立投資」であり、税制上の優遇措置があります。
それぞれの特徴を簡単におさらいしましょう。
「iDeCo」
iDeCoの税優遇は3つのタイミングです。
・資金拠出時(所得控除)
・運用益が出た時(利益は非課税)
・年金タイプとして受け取る時(退職金控除、公的年金等控除)
特に最初の所得控除は最強です。
拠出金額をそのまま所得控除できます。
とても魅力的ですが、最大の弱点は60歳になるまで引き出せないということです。
※運用期間が10年未満の場合は、期間に応じて受給開始年齢は最高65歳まで
さらに、60歳になったときに運用資産額が相場環境によって悪いケースも考えられます。
受給開始を70歳まで(75歳までにするとかしないとか議論している)遅らせることもできます。
まとめると、iDeCoは“老後資金”のためならアリです。
「つみたてNISA」
つみたてNISAは運用益が出たら、期間内(現行は最大20年間)なら運用益にかかる税金が非課税となる制度です。
(2024年にNISA制度自体が変わる予定)
年間40万円まで拠出でき、最大20年間制度を利用できます。
特徴は、iDeCoと違って“いつでも“現金化できることです。
ただし、弱点もあります。
それは「つみたてNISAとして投資できる銘柄が限られている」ということです。
投資対象となるのは“金融庁が厳選した投資信託“のみです。
金融庁がハイリスクなものを勧めるはずがありません。
ほとんど(約9割)がインデックス投資信託です。
※インデックス投資信託:市場平均と同程度のリターンを目指して運用する投資信託
まとめると、リターンや税優遇は小さいが、流動性リスクはiDeCoより小さいということです。
「iDeCoか?つみたてNISAか?」
資産形成の目的が老後資金ならばiDeCo
近い将来使うかもしれないけど積立投資したいならばつみたてNISA
もちろん、目的にハマっていれば両方やることもアリです。
間違っても日本の保険会社の商品で運用しないようにしましょう。
流動性リスクも手数料も高くて、リターンも少ないです。
【資産形成・運用を始める前に】
よく質問される積立投資の代表格2つについて解説しましたが、そもそも積立投資をするべきなのか?という人もいます。
それは十分な預貯金がない人です。
収入の一部を強制天引きして、それを積立投資に回すことは推奨します。
しかし、手元に預貯金がほとんどない状態ではオススメできません。
最低でも生活費の半年分は預貯金・現金として持っておきたいものです。
貯めてから、スタートしましょう。
たしかに「時間が最大の味方」と言って早く始めることを推奨していますが、土台ができていないと崩れるのは容易いです
特に若い人がiDeCoを始めるとゴールは30〜40年先です。
しかも途中で売却して現金化することはできません。拠出もやめられません(正確にはやめられるけど、手数料を支払い続けなければならない)
【まとめ】
資産形成・運用に大切なのは目標(ゴール)です。
もしかしたら、人によっては運用しないで預貯金にしておくべきかもしれません。
「運用しなきゃ!」
「みんながやってるから自分もやらなきゃ!」
と視野が狭くなっていませんか?
・いつまでに
・何のために
・いくらを
・いくらにしたいか
を考えてみましょう。
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