HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。

「株」やら「投資信託」と当たり前のように書いてきましたが、ここで資産形成・運用を基礎から解説していきたいと思います。

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「直接金融」と「間接金融」

企業が資金を調達する方法は大きく分けて2つ存在します。

「直接金融」

企業が投資家から直接資金調達します。その方法として株式と債券を発行を発行します。

投資家は株式や債券を買って、企業にお金を貸します。

このようにお金を出す人と、お金を受け取る企業が直接繋がっていること(お金の流れ)を「直接金融」と呼びます。

「間接金融」

企業が金融機関(銀行)からお金を借りることを間接金融と呼びます。

銀行が貸し出すお金は、預金者のお金です。

つまり私たちが銀行に預けたお金を、金融機関(銀行)が企業に融資します。(いわゆる又貸し)

このように金融機関(銀行)が間に入り、お金を出す人とお金を受け取る企業が間接的に繋がっていること(お金の流れ)を「間接金融」と呼びます。

【株式とは】

企業が直接資金調達する手段の1つが株式です。

企業は投資家が株式を買ってくれた資金を使って事業拡大などを目指します。

株式を買うということは、その企業に出資して事業資金を提供していることを意味し、その企業のオーナー権を得ることになります。

そしてお金を直接出してくれた株主には原則、毎年利益の一部を「配当金」や「株主優待」といった形で還元します。

金融機関(銀行)からお金を借りる間接金融は、事業が順調であろうとなかろうと期限内に返済しなければなりません。

対して、株式で集めた(直接金融)お金は基本的に返済の義務がないので、企業からすると長期的に安定した経営ができます。

「株価の決まり方と利益の種類」

株式投資には「配当金」と「株主優待」以外にも利益を得る方法があります。それは「値上がり益」です。

将来、企業の利益が大きくなると予想して株式を購入し、配当金や株主優待を毎年受け取り、成長した企業の株式を売却することで利益を得られます。

株価の決まり方はオークションのようなものです。

需要と供給が一致、つまり買い手と売り手の希望価格が一致したら、それがそのときの株価です。

買い手が多いと株価は上がり、売り手が多いと株価は下がります。

「売買益」

前述にもあった通り、株式で儲けるイメージを持っている人はこの売却益を想像している人が多いと思います。

たとえば、株価1,000円の株を100株買ったとします。

株式の購入金額は1,000円×100株=10万円です。

その株を株価1,500円になったときに売却すると、売却金額は1,500円×100株=15万円。

差額分15万円−10万円=5万円が値上がり益(売買益)になります。

これを専門用語で「キャピタルゲイン」と言います。

「あの会社がデジモンGO(新作ゲーム)を発表するらしいよ」と、株価が上がるであろう有益な情報を企業関係者から聞いて、その会社の株式を購入し、新作ゲーム発表後に株価が値上がりして売却益を得ることを「インサイダー取引」と言います。

立派な犯罪ですから、やっちゃダメですよ。

「配当金」

株式を保有することで企業のオーナーになります。

企業が倒産したら株式は価値がなくなります。

企業とは運命共同体と言っていいでしょう。

オーナーには企業が生み出した利益を分けてもらう権利もあります。

これを「配当金」と呼び、企業によって異なりますが年に1~2回支払われます。

配当金のように継続的に受け取れる収入を、専門用語で「インカムゲイン」と言います。

「株主優待」

自社の製品を無料でくれたり、優待価格でサービスを受けられたり、自社の製品やサービスではなく、QUOカードのような商品券やお米などをくれる企業もあります。

売却益や配当金のように、現金を得られるわけではないから「利益じゃないやん!」と思われるかもしれませんが、日常生活で必須なものを株主優待で賄えたり、優待品を売って現金化すれば文句ないでしょう。

配当と株主優待を合わせた利回りを計算すると、かなり利回りが良く感じる銘柄もあります。

何を隠そう、重永は株主優待が大好きです。7年以上保有している銘柄もあります。

一時は株主優待だけで昼ごはんを賄えていた時期がありました。

さすがに有名な桐谷さんのようにはいきませんが、投資初心者でも十分楽しめますし、結果リターンはプラスになりやすいと思います。

株主優待を受け取り続けたい株主も多いことから。売り出す人が少ない、つまり株価は比較的安定して推移しやすいのも株主優待銘柄の特徴です。

【まとめ】

株について理解が深まったと思います。

「株=売却益」だけではなく、配当や株主優待で利益を得ることもできます。

株を売ろうとしている人は「これ以上値上がりしない」と考えて売却しますが、その株価で株を買おうとしている人は「今からさらに値上がりする」と考えて株式を購入しようとしています。

全く逆の考えですよね。

このように「奪い合う」ことが、売却益を狙った株式投資です。

プロの投資家たちが「これ以上上がらない」と判断した株を、投資初心者が「今から値上がりする!」と判断して購入するわけです。

投資を生業としているプロたちに勝てると思いますか?

私は「奪い合う」投資ではなく「時間をかけて育てる」投資をオススメしています。

どうやったらいいかは個別相談をご利用ください。