HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。

「投資信託だけで引っ張りすぎじゃね?」と思った方、正解です。

わかりにくく、奥が深いですし、私自身の資産運用でも投資信託を組み込んでいますので詳しくお伝えしたいのです。

今回は投資信託のリスクについてです。

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【投資信託のリスク】

前回の記事「投資信託のメリットとデメリット」に似てきますが、リスクについてです。

さて、どんなリスクがあるのでしょうか?

価格変動リスク

投資信託は株式や債券などに投資するため、投資信託の取引価格である基準価額が変動します。

株式も債券も、一般的には国内・海外の経済情勢や政治、企業の業績等の影響をモロに受けます。

もしかしたら予期せぬ事態が起こり、価格が下落してしまうことはリスクの一つです。

為替リスク

為替リスクについて詳しくはこちら。「資産運用初心者必見!為替リスクに気を付けろ」

投資信託の中には、外国通貨建ての金融商品に投資するものもあります。その場合、円高になれば基準価額にマイナス、円安になれば基準価額にプラスの影響が出てきます。

たとえ運用事態がうまくいっていても、最終的に日本円に戻すタイミングの為替次第ではマイナスになることもあります。

これが為替リスクです。

もちろんこの逆で、円高のときにスタートし、円安のタイミングで召喚できればプラスになる可能性もあります。

金利変動リスク

国の政治や経済情勢によって、金利は変動します。

「金利が上がるならいいじゃん」と思うかもしれませんが、一般的に金利が上がると債券価格は下落し、金利が下がると債券の価格は上がります。

つまり、金利が上がると保有している債券の価値が下がり、投資信託の基準価額も下がるのです。

ちなみに償還(満期)までの期間が長ければ長いほど、債券は金利変動の影響が大きくなります。

デフォルトリスク(信用リスク)

デフォルト、つまり債券を発行している債務者が債務不履行になってしまうことです。

債券を発行する国や企業等が、財政難や経営不振等により、あらかじめ約束していた債券の利息や償還金を債権者に支払うことができなくなることがあります。

これは大きなリスクですね。

一般的に、このデフォルトリスクが高いと債券の金利(利回り)は高く設定されています。

【投資信託の各機関が破綻したらどうなるのか?】

販売会社(証券会社や銀行など)が破綻した場合

結論から言うと、窓口である販売会社が破綻したとしても信託財産に影響はありません。

具体的にどうなるかと言うと、保有していた投資信託は別の証券会社の証券口座へに移管されて、引き続き移管先の口座で運用が続けられます。

運用会社が破綻した場合

運用会社が破綻しても信託財産に影響はありません。

他の運用会社が引き続き運用指図をするか、「繰上償還」されます。

運用会社は運用指図をするだけなので、信託財産には直接的に影響はありませんからね。

ただ、他の運用会社が引き続き運用指図をすることになると、やはり方針の相違などがあるでしょうから、購入当初に目指していた運用方針とあきらかに変わる場合は検討し直す必要も出てくるでしょう。

信託銀行が破綻した場合

上記2つの機関が破綻しても、信託財産は信託銀行が保管しているから大丈夫でしたが、その信託銀行が破綻するとどうなるのか?

信託銀行が破綻しても信託財産は無事なんです。

なぜか?

投資信託の信託財産は信託銀行自体の財産とは分けて管理することが法律で義務づけられているため、信託銀行が破綻しても信託財産には関係ありません。

ではその投資信託はどうなるか?

信託銀行破綻時の基準価額で償還(解約)されるか、別の信託銀行に信託財産が移管されて引き続き投資信託を保有するかどちらかです。

各機関が破綻しても大丈夫

制度上は、各機関が破綻してしまっても信託財産は保全される仕組みになっているのが投資信託の特徴です。

各機関が100%破綻しないとは言い切れませんから、知っておけば安心ですよね。

ただ、これと元本保証がないことなどは別ですから、注意が必要です。

【まとめ】

投資信託のリスクは基本的に株式投資や債券投資と同じですね。どれも元本保証ではありません。

それと、投資信託特有の手数料(コスト)がかかることくらいでしょうか。

もちろん、投資信託に組み入れている株式を発行している企業が破綻すれば、その株式の価値は0になります。

しかし、投資信託はその株式以外にも分散して投資しています。

投資信託の基準価額がいきなり0になることはないでしょう。

分散投資することでリスクを軽減できていますね。

リスクとリターンは表裏一体です。

何がリスクなのか、自分が選択していいリスクなのか、しっかり考えましょう。