HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。
競馬で勝った1万円と、自分で1日バイトして得た1万円、価値が違いませんか?
前者はパーっと遣いがち、後者は大切に使う人が多いと思います。
同じ1万円なのになぜ違うのか?解説します。
【心理会計】
同じ価値のモノ(お金)なのに、入手方法や使用する目的によって価値(評価)が異なることを“心理会計”といいます。
「入手方法の違い」
たとえば「毎月の給料」「年2回のボーナス」のように入手方法が違うモノって、使い道が異なりませんか?
「毎月の給料」は、まいにち1円単位で切り詰めている人もいると思います(素晴らしい)
ですが「年2回のボーナス」は、旅行に行ったり叙々苑に行ったり。。
「ボーナス入ったからいいか!」という心理になった経験はありませんか?
このように固定収入以外の臨時収入は、主に「娯楽」で消費する傾向があるそうです。
「使用目的の違い」
「住宅を購入するとき」と「スーパーで食品を買うとき」を想像してください。
4,000万円の住宅を購入するとき、キッチンの機能を少し良くするのに50万円かかるとしても「まあいいか」とすんなり追加するのに、
スーパーで300円のサラダを買うとき、別売りの30円のドレッシングを買うか悩みます。
人が金額が大きくなるにつれて“金銭感覚”が麻痺します。
絶対評価ではなく相対評価(比率や割合)で考えているということです。
【マイカーは買うのにタクシーには乗らない】
「高齢者の免許返納について〜タクシーか自家用車どちらが得?〜」
この記事でも書いていますが、実はマイカーを買うよりもタクシー生活の方が安いのではないかと言う試算があります。
マイカーを買うのに数百万円も支払うのに、タクシーに3,000円は支払いたくないのも心理会計が影響しています。
昔からの固定観念も影響しているかもしれませんが、多くの人がこれに気付けば“カーシェアリング”で必要な時だけ気軽に車を運転し、それ以外はタクシーで移動するのが当たり前になるかもしれません。
【まとめ】
無駄遣いと思っていなくても、もしかしたら無駄遣いなのかもしれません。
自分が肯定したものは自分で否定しないので、無駄遣いということに気付きにくいですよね。
私も16歳で初めて自分が働いてお金(給料)を手にしました。
やはり親からもらうお小遣いとは違うことを今でも覚えています。
投資も同じで、運良くドカンと儲かったとしても、心理会計的にはスグに遣ってしまうでしょう。
継続して底堅く増やした資産をパーっと遣うことは考えにくいでしょう。
一発ドカンではなく、コツコツ積み立てて資産形成しましょう。