HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。
クラウドファンディングを知っている人は多いでしょう。
個人的に好きではなく、一度も利用したことがありません。
「1万円支援者には“ありがとう動画”を撮影して送ります」
いらん!!!!!!!
お前はアイドルか。
どうせ「今日から沖縄です」って飛行機内で撮った自分の自撮り(まったく沖縄感が感じられない)写真をSNSに投稿してるだろ。しかも写真面積の90%は自分。誰得か考えてくれ。
“出資する”という大元は似ているので勘違いしないように解説します。
【ソーシャルレンディングとクラウドファンディング】
この2つは“個人から資金を集める”という仕組みが共通しています。
クラウドファンディングには、購入型、寄付型、金融型があります。
冒頭でディスった私が嫌いなクラウドファンディングは“購入型”です。
日本で知られているのはこのタイプがほとんどです。
一方、ソーシャルレンディングは融資型クラウドファンディングに分類されます。
【クラウドファンディングとは】
群衆(Crowd)と資金調達(Funding)を組み合わせた造語です。
群衆から資金調達するというそのままの意味ですね。
「お金がない」という理由の人もいるかもしれませんが、応援してくれる人を募る意味の方が大きいでしょう。だったら金もらわずにやれよって思うけど。
日本では2011年からサービスが利用できるようになりました。
【ソーシャルレンディングとクラウドファンディングの違い】
日本では購入型クラウドファンディングが主に認知されており、「クラウドファンディングとは購入型!」と思い込んでいる人が多いでしょう。
だから勘違いが生まれます。
群衆(投資家)からの資金提供に対して、分配金を付けて資金を返済するのが融資型クラウドファンディング、つまりこれがソーシャルレンディングです。
購入型は「成果等をバックする」、寄付型は「何も返さない」、金融型は「資金と分配金を返す」と行った感じで分類できます。
【ソーシャルレンディングは金融商品である】
ソーシャルレンディング事業者は金融商品取引法上の業者登録がないと営業できません。
投資家から資金を提供してもらう対価として分配金を支払う性質から見ても、金融商品であることは明らかです。
一方、日本で広く知られている購入型クラウドファンディングにおいて、支援者が受け取るのは「ありがとう動画」や「世界一周報告会への出席無料」といったモノやサービスが対価になります。
現金や有価証券が対価ではないため、購入型クラウドファンディングは金融商品ではありません。
【出資者(投資家)と支援者の違い】
ソーシャルレンディングも購入型クラウドファンディングも、出資(支援)を行うのは個人ですが、細かく分類すると以下のような違いがあります。
ソーシャルレンディング:投資家
金融商品という性質もあるので、出資金は投資金です。
さらに満期が到来すると出資金と分配金という金銭的な対価を得られますので、ソーシャルレンディングを利用する個人は投資家といえます。
購入型クラウドファンディング:支援者
寄付型は対価を求めませんが、購入型は成果物のリターンを期待します。
しかし、支援した金額の元本は返済されないのが前提です。
よってソーシャルレンディングよりかなり緩いといえます。
【まとめ】
最後にもう一度、重永は購入型クラウドファンディングがキライです。
クラウドファンディングに分類されるとはいえ、ソーシャルレンディングは立派な金融商品です。
投資であることを忘れずに取り組みましょう。