HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)の重永です。
重永が口を酸っぱくしてお伝えしている物価上昇(インフレ)について。
なぜ日本の政府は物価上昇(インフレ)させたがるのか?を解説します。
政府が物価上昇目標のために政策を打ち出さなければガリガリくんは60円のままで済んだのに。。
いちいち金額が変わるとかめんどくさくない?と考えたことはありませんか?
かなり難しいのですが、理にかなっています。このブログを読んで納得してくださると幸いです。
【物価上昇(インフレ)とは】
おさらいです。詳しくはこちらの記事です。「資産運用初心者必見!インフレ(物価上昇)リスクに気を付けろ」
物価上昇(インフレ)とは「物の値段が上がる」ということです。
「物の値段が上がる」ということは「お金(現金)の価値が下がる」ということです。
「お金の価値が下がるんだったらインフレさせなきゃええやん」って感じですよね。
ですが世界中がインフレするよう頑張っています。
もうひとつ、「物の値段が上がる」ということは「給料が上がる」ということです。
企業が売っている物・サービスの値段が上がるので、当然ですよね。
【どちらがいいか比較する】
【収入と物価の下落・上昇率が異なる場合】
そもそも下落・上昇率が異なること自体がおかしいのですが。。
物の値段が上がってるのに企業が給料を上げないとこういうことが起こります。
だから政府は最低賃金を上げ続けているのです。
大企業は賃金上昇に協力的ですが、体力のない中小企業はなかなか難しいです。
そこで最低賃金を引き上げることで、物価上昇に合わせて収入も上げさせようとしています。
アルバイト・パートの最低賃金を上げれば、中小企業は正社員の給料を上げざるを得ませんからね。
ちなみに現在の愛知県の最低賃金は898円です。もちろん時給890円以下で働いている人はいませんよね?もしいたら労基にレッツゴーです。
「収入1%下落、物価2%下落」
給料が1%下がり、物価は2%下落するとします。
収入の減り幅よりも生活費の減り幅の方が1%多いので、生活は楽になりますよね。
「収入1%上昇、物価2%上昇」
給料が1%上がるけど、物価は2%上昇するとします。
収入の増え幅よりも生活費の増え幅の方が1%多いので、生活は苦しくなりますよね。
「収入1%下落、物価2%下落」と「収入1%上昇、物価2%上昇」を比べるとどちらの方がいいですか?
前者の「収入1%下落、物価2%下落」ですよね。生活が楽になるのですから。
物価下落の方がええやんという話になりますが、先述のようにそもそも下落率と上昇率が異なることがおかしいのです。おかしくならないために最低賃金をあげようちしています。
「収入2%下落、物価1%下落」
給料が2%下がり、物価は1%下落するとします。
収入の減り幅よりも生活費の減り幅の方が1%少ないので、生活は苦しくなりますよね。
「収入2%上昇、物価1%上昇」
給料が2%上がるけど、物価は1%しか上昇しないとします。
収入の増え幅よりも生活費の増え幅の方が1%少ないので、生活は楽になりますよね。
「収入2%下落、物価1%下落」と「収入2%上昇、物価1%上昇」を比べるとどちらの方がいいですか?
後者の「収入2%上昇、物価1%上昇」ですよね。生活が楽になるのですから。
2つの比較をまとめましょう。
【収入と物価の下落・上昇率が同じ場合】
「収入2%下落、物価2%下落」
給料が2%下がり、物価も2%下落するとします。
収入の減り幅も生活費の減り幅も同じなので、生活は特に変化ありません。
「収入2%上昇、物価2%上昇」
給料が2%上がり、物価も2%上昇するとします。
収入の増え幅も生活費の増え幅も同じなので、生活は特に変化ありません。
どちらも生活が苦しくなるわけなく、楽になるわけでもありません。
「収入2%下落、物価2%下落」と「収入2%上昇、物価2%上昇」、どちらが多くお金を使いますか?
正解は「収入2%上昇、物価2%上昇」ですよね。
手取りが増え、物・サービスの値段も上がっているわけですから「物価下落時」よりもお金をたくさん使います。
お金を多く使えば経済は活性化します。活性化すれば給料は上がり、物の値段は上がり、またお金を多く使い、、、経済の好循環です。
これが物価上昇させたい理由です。
私の行きつけの蕎麦屋の大将、自信を持って値段を上げてください。
【まとめ】
物価下落よりも物価上昇のほうが経済に良い影響を与えることはご理解いただけたでしょうか。
現金の価値が下がるから投資に資金注入、投資というのは主に企業にお金を貸すということです。企業はそのお金を使って設備投資し、成長させて利益を出し、投資家に配当や株価上昇などで還元します。
経済が良くなることを目指し、頑張っているのです。
話は脱線しますが、選挙に行きましょうね。とくに若者。(と、若者が言う)
「1票で変わらんでしょ」でいい。その通り。テキトーに名前書いて投票すればいい。その1票じゃ結果は変わらんから。大事なのは若者の投票率を上げること。若者の投票率が上がれば政治家たちも当選するために若者を無視できなくなり、若者が喜ぶことをしてくれます。
若者が生きやすい世の中になれば、頑張って働くでしょ。頑張って働けば会社も成長して給料も上がってお金使って経済は好循環です。
今は投票率の高い高齢者が生きやすいようにすれば政治家は当選しやすくなっている。若者よ、選挙行こう。