HIBIKI FP OFFICE(愛知県名古屋市のFP事務所)代表ファイナンシャルプランナーの重永です。
賃貸について闇を暴く系ブログを明日から書きますので、序章として記憶に新しい事件を振り返りましょう。
【事故のおさらい】
2018年12月、札幌市豊平区の不動産仲介会社アパマンショップ平岸駅前店で爆発が起きました。
原因は入居前の消臭サービス(もちろん有料)のために使用していた消臭スプレー(新品)を120本廃棄しようとしてガス抜きをしており、引火して爆発したもの。
幸いにも死者が出ずにすみましたが、男女42人が負傷、男性店長のみ重傷を負いました。
「なぜ室内でガス抜き?」
最初は外でガス抜きしていたそうですが、通行人の目が気になり店内でガス抜きをしたそうです。
そのうち煙たくなり、外に出てしばらくして店内に戻り、手を洗おうと給湯器をつけたところ爆発が起きたとのことです。
北海道は寒いですからね。給湯器、火がつきますよね。うん。
消臭されすぎて、ガスが充満しているかわからなかったのでしょうか。。
【なぜ120本の新品スプレーを廃棄?】
160本あった在庫のうち、120本を廃棄しようとして起きた事故ですが、なぜそんなに廃棄しなければならなかったのか?
売れなかったから?ちがいます。
入居前の“消臭サービス”として顧客と契約したにもかかわらず、その消臭サービス実施していないケースが複数あったことを認めていました。
これってふつーに詐欺じゃないの?
その後どうなったんですかね?
これらのサービス未実施が原因で在庫が溜まり、隠蔽しようと廃棄を試み、事故に繋がりました。
(隠蔽目的かと問われ、「そういう認識はない」と述べたそうですが。。)
店舗側は「契約が多く回りきれなかった」と説明していたそうです。
「忙しい」と言い訳している人に「時間は自分で作れ!」と誰かが言っていました。
「どんな消臭スプレー?」
このスプレー販売会社によると、缶を床に置いてボタンを押すと約4分間、中身が出続けるタイプとのことです。
ちなみに誰でも買える商品です。1,000円くらい。
【賃貸業者の闇】
1,000円程度のスプレー噴射サービスを、不動産会社は1万とか2万で平然と初期費用の中に入れてきます。
しかもこれを実施していないって、お金もらってサービス不履行だから詐欺ですよね?
その後、詐欺罪で訴えた入居者とかいるのかな?
どこが未実施とか証明できないから訴えられなかったのかな?
1,000円で仕入れたスプレーを噴射するサービスを1万2万で売ることは悪くない。それが商売ですから。
ただ、売ったのに実施しないのは悪いのは明らか。
この事故で、不正が明るみに出たのが大きいですね。
同じように、初期費用の中に“防虫”のサービス費用を組み込んでいることがあるかと思います。
あれも基本的にはバルサンみたいなやつをシューってして終わりですからね。
【初期費用は下げられる】
私も引っ越す契約時にも「防虫2万円」という項目があったので、丁重にお断りしました。
ほかにも「消臭・クリーニング」も断り、仲介手数料も半分にしてもらい、「退去時鍵交換費用1.5万円」も交渉して0にしてもらいました。
結局初期費用だけで15万円以上安くなりました。
なんて客だ。。
ですが、みんな知らないだけで、当然の権利を主張したまでです。
(途中かわいそうになってきて、火災保険とか礼金とか色々できるのですが、折れました笑)
担当の方が頑張ってくれたので、最後に菓子を差し入れたので許してください。
ちなみに新築に引っ越すときの話です。
新築なのに「消臭・クリーニング」なんて必要ないし、「防虫」も心配なら自分でバルサン炊けばいいし(炊いてないけどゴキさん1回も出現してません)、鍵も自分で交換すればいいし(敷金で賄ってよと交渉しました)、火災保険も自分で加入した方が安いです。
なんでもかんでも断ればいいわけではありませんが、「これは具体的にどういうサービスですか?」と聞くだけでもいいでしょう。自分でできそうなら断っちゃいましょう。
仲介手数料がいちばん簡単に値引けます。
これを知っているだけで、大学時代に数万円支払って宅建を勉強してよかったなーと思います。
一発で宅建資格講座代を回収できましたからね。石川先生ありがとうございます。
【まとめ】
このニュース、もう忘れていませんでしたか?
そもそも関心ありましたか?
私は当時から、めちゃくちゃ関心がありました。
不正が明るみに出たこと、これは氷山の一角だろうなーと。
「初期費用の下げ方」「家賃の下げ方」「退去費用の下げ方」「賃貸物件の火災保険」とか書いていきたいと企んでいます。